僕の住む街は、都市圏から少し離れたところにあるベッドタウンだ。

バブル時代のさなかに街開きをしてから30年あまりが経つが、街の周辺にはまだ田園風景が残っている。

2019年冬、新型コロナウィルスの到来により遠出は自粛を余儀なくされ、また在宅勤務の機会も増え家で過ごす時間が長くなった。そんなこともあって、僕は地元の街に目を向けるようになった。

カメラを持って街を歩くと、それまで目に止まらなかった多様な風景が見えてきて夢中になって写真を撮った。地元の風景にはフィルムの風合いが似合うと思い、ハーフサイズのフィルムカメラを用いた。

新型コロナウィルスが終息するまでの3年間の写真。あらためて見ると、春夏秋冬、街のさまざまな姿を残すことができた。特別な写真ではないかもしれないが、僕の住む小さな街の記録である。

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この度、7月3日より石田シンヤ個展「My Town」を開催いたします。
本展では2024年に出版された写真集より、いくつかの作品をセレクトして展示いたします。
私たちの記憶にも新しく、右も左も分からない、明日をも知れないような状況だったあの頃。
静まり返った街にかすかに滲む、太陽と人肌の温もりに指先でそっと触れるような、とても穏やかな展示になっております。
前回の展覧会とはまた違った表情の作品となっておりますので、皆様ぜひご高覧くださいませ。
なお、作家在廊予定日は、7/5、6、12、13になります。
ご来廊お待ちしております。