Roonee 247 Fine Arts(ルーニィ・247ファインアーツ)

Exhibition

出会いは、岡山での出張ルーニィ展だった。
同じ方に髪を切ってもらっているという、稀有なご縁でつながり、展覧会へ遊びにきてくれた。

「ぼっけー素敵な陶芸家さんなんじゃ」という、美容師さんの言葉。

不躾ながらアトリエにお邪魔することを許していただき、胸にワクワクしながら伺った。

その人は、伊藤環さん。

シンプルで手に馴染む器がたくさん製作されており、それらは飾らない彼そのものだと思った。

しかしその中で興味を惹かれたのは、陶器でできた大きな洗面器

聞くと、フランスの洗面器の形を気に入って、デッサンしているのだと言う、陶器で。

「僕が初めに作ったものだと、水を注ぐとものすごくはねて、何か違うのです」

かくして伊藤さんは7つもの洗面器をデッサンしていた、陶器で!手を使って!

なんという人。その執着、こだわり、集中。

少し怖くなると共に、一気に伊藤環という人に、作家に魅かれ、ぜひ展覧会をルーニィで開いてほしいとお願いしていた。

「お知らせ用に」と送られてきた作品はチューブ!
中身がパンパンのもの。絞られた後のようなもの。
日々の中で変化していく形を、土を使い、手を使い、火を使って。
ああ、だめだ。
好きだ。好きすぎる。

伊藤さんの作るものは、長い長い歴史の中の人々と「もの」を通して対話する作品だった。

(ルーニィ 杉守加奈子)

Room 2企画展

伊藤環 A面とB面の仕事

伊藤 環

会期:2023.07.18(TUE)- 2023.07.30(SUN)

12:00-19:00(月曜休廊 最終日16:00まで)

作る動機は一つではない。

私の中には生業と遊びの二面性があり、生業の部分は修行に似ていて、遊びの部分はいかに生業から遠ざかれるか…が重要になる。

具体的には生業が飯碗であり遊びが洗面器にあたる。

両面に共通している事は、初動は衝動を大切にしている事であろう。

無論、本気で遊ばなければただの暇つぶしになる事は忘れてはならない。

今展では、その表と裏の仕事を織り交ぜたラインナップになりそうだ。

伊藤 環

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