Roonee 247 Fine Arts(ルーニィ・247ファインアーツ)

Exhibition

慶應義塾大学総合政策学部卒業後、同大学院政策・メディア研究科修士課程修了。アラブ諸国を巡りながらアラブ映画の研究を続けるとともに、日本にアラブ映画を紹介する活動に従事する。2006年から6年間レバノンに滞在。現地の大学に勤務しつつフィールドワークを継続する。2012年に帰国後、京都造形芸術大学通信教育部美術科写真コースにて写真制作を学ぶ。卒業制作『EXOTICA』で学長賞を受賞。現在、横浜を拠点に活動中。

個展:
「Let there be light」Dar al Mussawir (ベイルート/2017)
グループ展:
「KG+ Exhibitions 2019: Beyond the Portrait」ギャラリー富小路(京都/2019)
「京都造形芸術大学卒業制作展」京都造形芸術大学(京都/2016)
「新宿ニコンサロンbis卒業制作展」新宿ニコンサロン(東京/2016)

Room 2個展

EXOTICA

佐野光子 Mitsuko Sano

会期:2019.05.14(TUE)- 2019.05.26(SUN)

12:00-19:00(月曜休廊 最終日16:00まで)

幼い頃から観ていたハリウッド映画には時々奇妙な日本人が登場した。
それは大抵の場合、出っ歯で眼鏡をかけ、カメラを抱えた滑稽な人物であった。
そして気づけば、映画の中は「恐ろしい中東のテロリスト」や「槍を持った野蛮なアフリカ人」といったステレオタイプで溢れかえっていた。

本作はセルフポートレートであり被写体はすべて私自身である。
しかし、例えば擾々たる髭をつけ、クーフィーヤを被り、カラシニコフ銃を構えれば私自身のアイデンティティなどいとも簡単に消失し、たちまち「恐ろしい中東のテロリスト」に変換される。
もはやその像の向こうにいる誰かは私である必要もなければアラブ人である必要もない。

ステレオタイプ・イメージは、時に自然発生し、時に意図的に捏造されながら瞬く間に増殖し拡散する。それらはいったん自分の足で歩き始めると、もう誰にも制御することはできない。しかし、ステレオタイプ・イメージと生身の身体とのせめぎ合いから生まれる不協和音がエキゾチシズムを無効化するとき、そこにはきっとリアルな他者の姿が立ち現れるだろう。

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