Roonee 247 Fine Arts(ルーニィ・247ファインアーツ)

Exhibition

山田 淳子(やまだ じゅんこ)
1982年富山県出身・志発島元島民3世
2006年京都府立大学大学院 文学研究科 修士課程 国際文化学科 東アジア文化交流専攻修了
2017年から2019年3月まで北星学園余市高等学校の存続応援写真プロジェクトに関わり、北星余市存続応援冊子「いまを、生きる−北星学園余市高等学校」の編集及び写真展の企画に携わる。
2019年4月より市ヶ谷カロタイプ主催、赤城耕一・戸澤裕司「東京四季散歩写真」の助手を担当。
個人の写真活動としては2019年2月 グループ展『SHI KA KU』(於ルーニィ247 fine arts)にてインスタントフィルムによる北方四島回顧シリーズ「流浪」を発表。
自分のルーツを探る作品を製作している。

Room 1個展

山田淳子写真展「島々の記憶」

山田淳子

会期:2020.02.04(TUE)- 2020.02.09(SUN)

12:00 - 19:00 (最終日 16:00 まで)

 私は日本の政府がロシアに返還を求めている北方四島の島々、国後、択捉、色丹、歯舞群島、の中の一つ志発島の元島民3世です。
私の一族は富山県から曽祖母の代に出稼ぎで志発島に渡り、生活していました。

曽祖母は私が生まれる前に他界し、祖父も私が幼いころ亡くなったため、志発島での生活や様子は一度も聞いたことがありませんでした。
私はいつしか自身のルーツである北方の海に浮かぶ島々を見たいと思うようになりました。

そのような想いを抱き、2019年色丹島を訪問しました。

六月のこの地方独特の濃い海霧のなか船は進み、厚い雲の下はじめて見る祖先たちの島々、その一つの色丹島。

色丹島で暮らしているロシアの島民、子供達と言葉は通じないながらも交流することができました。

また、色丹島では日本の元島民である得能宏さんからかつての島での思い出、故郷への想いを聞くことができました。

 その後、私は元島民の話を集め始めました。

それは私の祖父にも重なる島々の記憶に他ならないと思ったからです。
つまりそれは自分のルーツを探すための旅でした。
 
 色丹島訪問時のいま現在の島の人たちの生活や交流の様子、根室、釧路、地元富山を訪問し、元島民や自身の血のルーツを見つめたもの、釧路から羅臼へ向かうバスの車窓から見えた驚くほど近い国後島など40数点を展示する予定です。
 これらの写真を通して、故郷とは、自分とは、生きていく事の意味など様々な過去から現在、そして未来へ考える契機となればと思っています。

ルーニィから写真集が発売になります。店頭かオンラインショップでお求めいただけます。

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